芝生に円形型の枯れ!?葉腐病(ラージパッチ)の特徴
芝が円形型に枯れている!なんてことはありませんか?
もしかしたら、それは「葉腐病(ラージパッチ)」かもしれません。
パッチ(島状)に枯れていき、枯れた部分がつながって不定形の枯れこみになり、最後には枯れた部分は裸地化する芝生の病気です。
今回はこの葉腐病について、解説をしていきます。
芝生がクモの巣のような塊ができる「ピシウム病」については、こちらをご参照ください。
【閲覧注意】芝生にクモの巣!?”ピシウム病”の原因と対策
葉腐病(ラージパッチ)の特徴
出典:鳥取県病害虫防除所
症状
葉の特徴が全体的に黄褐色化され、萎縮していきます。
これは不定型の病斑を作る「疑似葉腐病(象の足跡)」と似ていますが、違いとしては、きちんと円形状(パッチ)になることで区別ができます。
発生初期は数cmなので、気づきにくいですが、放置した後には100mを超えてしまいます。
発生時期と地方
九州、東北の一部および北海道を除く全国に発生が見られます。
天然芝の中でも最も多い病害であり、本州での発生は比較的多いです。
発生時期は春~夏にかけて幅広いです。
発生する条件
結論から言えば、発生する条件は雨です。
気温が暖かい季節に雨が降ると気温が低くなることで、気温差によって菌が繁殖してしまうのです。
完治は困難!予防する方法はある
完治が難しい理由
奥深くの茎に菌が潜在しているので、完治はなかなか困難です。
初期の段階ではあまりにも気づきにくいので、気づいた頃には気づいた時には直径数mもの大きなパッチになっていた例もあるとのこと。
この虫歯みたいな病害はいかにやっかいであることが分かると思います。
一番効果的なのは殺菌剤
一番効果的なのは殺菌剤です。
症状が起きた場合の完治は難しいもののある程度は症状を緩和したり、予防することができます。ホームセンターに売っておりますので、病害に効果的な殺菌剤を選んで頂ければと思います。
しかし、価格相場は1万円を超えますので、高価である上、持続性にも期限があります。
殺菌剤を使わない場合は専門知識が必要
殺菌剤を使わずに、予防する方法もあるみたいなのですが、土の温度を調節したり、微生物の量を増やすなど、より土や芝に対する専門知識が必要になってきます。
あまり、素人で対処するのは困難でしょう。
まとめ
夏にかけて芝生が円形型に剥げてしまう「葉腐病(ラージパッチ)」。
発生初期が分かりにくい上に、病害が進行すると完治が難しくなるやっかいな病気です。
発生する条件は気温が高い季節の雨ですので、梅雨が遅れている季節では、より注意をしていきたいものです。